「マハゴニー市の興亡」公演が先日、無事に終了いたしました。
2日明けた今でもまだ、頭の中で、色々なシーンの音楽が回り続けています。
この公演を行うに当たって、まずはクルト・ヴァイル(作曲者)の作品を色々と経験しておきましょう。
と、1回目のクルト・ヴァイルコンサート「クルト・ヴァイルを詩う〜ベルリンからニューヨークへ〜」を行ったのが2016年3月。
→クルト・ヴァイルプログラムが終了しました。(2016年3月13日 記事)
そして、翌年の1月「クルト・ヴァイルを詩う〜オペラとソングと…〜」を開催。
→「クルト・ヴァイルを詩う」終了。(2017年1月30日記事)
この2回のミニコンサートを通して、ヴァイルの世界に少しずつ馴染んできたところで、すぐに「マハゴニー市の興亡」の準備に取り掛かりましたから、丸々三年かけて公演までに至った舞台です。
それだけ長いこと触れていた音楽ですから、本番が終わったからといってすぐに忘れられるはずはありません。
オペラのスコアを取り寄せたのは2017年の2月。
どんな楽器編成にするかと、様々なパターンの編曲譜を作りながら検討をしているうちに、5月、キャスト陣の個人稽古が開始。
この頃から音楽スタッフ(稽古ピアニスト)の皆さんとも頻繁にコンタクトを取り始めるようになりました。
同時に今回のオケ編成も決定し、どんどん譜面を作っていくことに。
印刷した楽譜の枚数は確実に把握しているだけで2173枚。
もちろん、間違いなく+1000枚は印刷しているはずなので3000枚以上ということになります。
(ま、他にもうちのプリンターはピアノ教室の教材やら、諸々の楽譜印刷で使用頻度は高いわけですが。)
3年は使うつもりで2015年に購入したプリンター(2015年11月10日記事)は、2年2ヶ月で引退となってしまいました。
(オケメンバー集合写真!3月3日本番前の楽屋にて)
オケ編成と言えば鍵盤ハーモニカの投入というのは僕としては新境地であり、ちょっと思い切ったチャレンジだったかなと思います。
意を決して購入したちょっとグレードの高めな鍵盤ハーモニカ。
SUZUKI Pro-37
息のスピード、いっぺんに吹き入れる息の量、タンギグの仕方をコントロールすることで、本当に様々な音色の雰囲気を作り出すことができます。
今後も何かと重宝しそう。結果、いい買い物でした。
鍵ハモ遊びの様子。(FACEBOOK)
オペラの中に数カ所ある大事なシーンで、サックスとクラリネットも投入しました。
演奏したのは、どちらもキャスト(歌手)の前田めぐみさん。(←芸達者。)
稽古の休憩時間に二人で合わせ練習したりする様子が、なんだか吹奏楽部?を彷彿とさせる感じで、ちょっと楽しかったです。
公式な音楽稽古の期間は半年間という異例の長さでしたが、立ち稽古に入ってからはもう一気に本番まで駆け抜けていく。という感じで、どんどん勢いが増していきました。
どんな人だって、それぞれの場でそれぞれの経験を積まれているわけですが、僕の場合はこの期間「マハゴニー市の興亡」という作品、またその舞台を作る仕事を通して、楽しい、辛い、不安、嬉しい、キツい、面白い、などなど、、、色々な喜怒哀楽を経験させて頂きました。
そのことはきっとこれから先の自分の力の一部分になっていくものと思います。
そして、そうして得た力がまた何かの形で、自分を音楽家として育てて下さっている皆さまのために役立てていくことが出来たら、何より嬉しいことです。
そのためにはまだまだ学ぶべきこと、知るべきこと、習得するべきことがある様です。
これからも益々励んで参ります。
さすがに、思い入れのあった舞台だけに、書き始めればとりとめもない、、、という感じではあるのですが、まずは無事に終わったというご報告、それから感謝の気持ちをお伝えしたく文章にしてみました。
ありがとうございました。
(舞台写真3月2日)
(娼婦役の人たちと)
千と千尋の神隠し「いつも何度でも」を弾きました
木村弓さんの竪琴の伴奏と、優しい歌声がなんとも心に優しい。
そんな一曲です。