ピアニスト野口幸太Officialwebsite

menu
close

体験レッスン受付中です。その他レッスンに関するご質問などお気軽にお問い合わせください。

Blog ブログ

2018.7.27ブログ

方法論ではなくイメージを〜最善策を探す〜


5月から通い始めたサックスのレッスンですが、僕の苦手な音があります。。
それが「高いソ」の音です。
サックスでは“高い音”を出す際に「オクターヴ・キー」と呼ばれるキーを押すことが多いのですが、僕の苦手な「高いソ」の音もこのオクターヴ・キーを押すんですね。
ところが、同じオクターヴ・キーを使う他の音はすんなりと鳴らせるのに、どうしてもこの「高いソ」だけが一発で鳴らせない。
命中率で言うと2割程度と行ったとことでしょうか。
けっこう致命的でしょ?、、、うん。。。。
なかなか大きな悩みだったのですが、先日受けたレッスンを境に見事にこれを解消することができました。


まずは知識を得る




「高いソ」の音が一発で出せない、という悩みを先生に打ち明けてみたところ、実はサックスという楽器において同じオクターヴ・キーを使う音の中でも「高いソ」は、他の音とは違う特殊な動きをするんだ。ということを教えてもらいました。
それが、冒頭の写真です。
オクターヴ・キーを押すと、通常は写真左側の部分が作動し、この部分の穴が解放されることで「高い音」が実現します。
しかし「高いソ」の時は、写真右側の部分が動き、こっちの穴が解放されることで「高いソ」が出るのです。
“同じオクターブ・キー”を押しているのに、全く違ったパーツが動くんですね。

で、更に先生がひと言。

「つまり、息を通す穴が違うんです。」

そっか〜僕が「高いソ」を上手く鳴らせない原因はここにあるのかもしれないな〜と、、、

・・・しかし、それがわかったからと言って、一体どうすればいいのでしょうか・・・
サックスは楽器のてっぺんに取り付けているマウスピースから息を吹き入れる楽器です。
そこから、特定の穴をめがけて息を吹き入れる、なんてことが出来るのでしょうか。
むむむ。。。。


イメージを持つこと




この時、僕がピアノを弾く時によくやることを思い出しました。
それがイメージすることです。

ピアノという楽器は、鍵盤を押した力が、楽器の内部で複雑に組み込まれている機構(アクション)を経由して、更に先にあるハンマーにまで伝わります。
このハンマーが弦を打つことではじめて音が鳴るのですが、普通、弾き手は

楽器の中でアクションが動いている様子を目視しながら演奏することは出来ません。

実はこの点をしっかり認識しているのとしていないのでは、大きな差があるかもしれません。

ピアノの中身(アクション)の模型


不思議なことに、目で見えている鍵盤の奥に繋がっている、ピアノの内部の動き、ハンマーが弦に当たる様子をただイメージするだけでも、ピアノの音色がガラっと変わることがあるんです。
指の角度やら、手首の云々、肘・肩の力み・・・などの小手先の方法論をこねくり回すより、こっちの方が早い。
欲しいもの(音)のイメージが明確にあれば、ほとんどの場合、身体は自然とそっちにいってくれます。

■さて、サックスの話
「高いソ」の時は、他の高い音とは違う穴が解放されるんだ。ということを教えてもらった僕。
だからといっていったい何をどうすればいいかまではわからず、一瞬悩んだのですが、

あっ!これもピアノと同じ!!イメージの問題だ!

と、気がついたんですね。
もう一度、「高いソ」の時にだけ開く穴の位置を目で確認し、自分の吹き入れた息が管を通ってその穴から通り出る様子をイメージするんです。
で、そのイメージを持ったまま吹いてみる。

  *・゜゚・*:.。♪..。.:*・’♪(*゚▽゚*)♪’・*:.。. ♪.。.:*・゜゚・*  


なんということでしょう!!
ついさっきまであれだけ苦戦し、命中率2割だった「高いソ」の音がなんの苦労もなく出せる!
その後のレッスンの時間内に置いて、「高いソ」の命中率は10割を達成しました!!
何をどうした。というわけではないのに、2割から10割ですよ!!



説明がつかなくたってOK!





聞いた話によると、CoCo壱のカレーは店頭に届けられる前に、マイナス25度の巨大な冷凍庫で約一週間寝かせられるのだそうです。
それをやることでコクと旨みが生まれるのだとか。(大好きです!笑)
でも、面白いことに、、
ナゼ冷凍することで旨くなるのか、という理由までは詳しくはわかっていないのだそうです。
どうしてだかわからないけれど、それをやることで美味しくなって、お客さんに喜んでもらえるならやる。ということでしょうか。

ピアノやサックスでのことも同じですね。
イメージすることで、実際に何がどう影響して楽器の音に作用するのかを科学的に説明しろと言われても僕には無理です。
全くわかりませんから。笑
だけど、方法論ばかりこねくり回して、それでも上手くいっていなかったことが、
楽器の構造という知識と、これまでの経験に基づいた明確なイメージを持つことでうまくいく。ということがわかった。
それがどうしてなのか、理論的な説明はできないけれど、上手くいくんだったらそれをやればいいよね!
ってな具合です。

▼▼▼

僕はやっぱり「イメージを持つこと」ってすごく大事なんだろうな。って思います。
今回はサックスの練習を通して再認識しましたが、これは楽器演奏に限ったことではないと思っています。
自分がどうありたいか、何をしたいのか、それをイメージできるからこそ、そこに繋がる方法論も自ずと見えてくるんですよね。
ついでに、何が足りていないのかもわかってくる。
問題に直面した時、ついつい目先の方法論(how to)ばかりにフォーカスしてしまいそうになることもありますが、多分本当の策はそこにはない。

なんか、サックスのレッスンからそんなことを改めて意識させられたのでした。



Coming Soon






ずっと実現させたかったコンサート。 2018年10月、2019年2月。
まずは前者チームがいつものスタジオに集結!!
詳細は間も無く公開。

▼今はまずチームメンバーだけ公開!!
(50音順)
井出壮志朗
織井香衣
川越塔子
清水龍之介
鈴木俊介
谷川瑠美
西本真子
野口幸太
舟橋千尋
前田めぐみ
横山修司



野口幸太ピアノ教室 募集状況





(2018年7月27日現在)
9月以降について、若干名、新たな生徒さんのレッスンをお受けすることが可能となりました。

▼当教室のレッスンスケジュールは、「毎週◯曜日◯時」という固定制ではなく、毎月ごとに講師と生徒さんの都合が合う日時を設定しております。
(レッスンのご予約はインターネットの予約システムを利用しています。)
その他詳細につきましては、ピアノ教室のページをご確認の上、お問い合わせフォームからご連絡ください。

▼なお、お問い合わせを頂くタイミングによっては、既に定員に達している場合もありますのでご了承ください。