インドネシアでピアノが作れるとは思われていなかった。
河合楽器製作所のオフィシャルYouTubeです。
今や世界のピアノシェアは1位、2位揃って日本企業のヤマハとカワイなわけですが、そのどちらもインドネシアに工場をもっています。
昨日、大切な友人から、この動画のリンクが送られてきたのですが、震えました。
10,000個もの部品を組み立ててようやく完成するピアノ作り。
・1ミリ以下の誤差で音が変わる。
・徹底した温度と湿度コントロールが必要。
・錆びやすい弦においては、作業中にかく汗が大敵になる。
etc.
こんなこと、インドネシアでは出来ないと思われていた。
しかし、今では日本工場と同じ数だけ生産できるようになり、世界100ヵ国に輸出されるまでになった。
それを可能にしたのは、リーダーカンパニーと命名された、各セクションのリーダーを筆頭に置いたチームづくりだと言います。
「現場のリーダーが全ての権限を持つ。」
だからこそ、毎朝8時に行われるリーダー会議が最も大事な時間となる。
そのチーム作りの肝となるのは、挨拶なのだと。
「挨拶はカワイ・インドネシアの命です」
行きたくない会社にしないために、毎朝行きたい工場にするために。
ピアノ作りは機械ではできない工程が沢山あります。
人にしかできないということは、人が成長しないといけない。
そうじゃないと、世界基準のピアノは完成させられない。
現地従業員たちがピアノ伴奏で歌う「糸」(中島みゆき)が強烈に胸に響きます。
最終工程の傷チェック(悪魔のトンネル)では、40台のピアノのうち2台しか通過できなかったという。
品質過剰!という声も上がる中、それでも、ピアノづくりに誇りを持つ、現地のピアノ職人たちの表情は涙を誘います。
日本でも、インドネシア製のピアノはけっこう流通してます。
今度、その楽器を前にした時は、この人たちの顔を思い浮かべながら弾ける。
僕たちがピアノを弾くまでに、一体どれだけの人たちの手がかかっているか。
そのことを思うと、感謝しかない。