おはようございます。
音楽家の野口幸太です。
ピアノ教室を開いてから9年目の今年、
一番お付き合いの長い生徒さんで9年目になります。
業界地図的には、ピアノ教室というのは「教育業」に分類されるのだと思いますが、
一人の生徒さんとの付き合いが長期化するという前提があって始まる習い事である点で、
他の教育業とはちょっと違った特色があるかなと思います。
僕の場合はまだ10年にも満たない教室ですが、
20年・30年・40年とやっていれば、生徒の子供・孫のレッスンまでしている。
という先輩教師もいらっしゃるほどです。
とはいえ、やっぱり一人の子供とこれだけの期間にわたって一緒に過ごすと、
その子の成長の一端に、自分も関わらせていただいているような気になって、
教師としてのやりがいもひとしお湧いてくる気がします。
また、個人レッスンというパーソナルな空間でのお付き合いになるから、
会話の内容も必然的に個人的なものになります。
それは、就学前の小さい子でも、思春期真っ只中のイケイケ反抗期でも、大学生でも、社会人でも同じ。
だからこそ、「同じ時間を二人で共有した。」
っていう思い出も濃くなるし、それだけにお互いの安心感、信頼感も湧いてくる。ってところでしょうか。
以前、ある指導者向けセミナーにて、
「生徒にかける愛情」といったテーマの講義を受講したことがあるのですが、
そこでは「愛情は減ったり増えたりするモノ」という概念が根底にある考え方だったので、
僕にはあまりフィットしませんでした。
僕の中で、愛情というのは、
人に分け与えたり、人に分けた後には新しく補充しなくちゃいけなかったりするような、
アンパンマン的なモノではなくて、
相手に向けるか・向けないか・・・・の違いでしかないと思ってます。
量的なモノでもないし、損得で測れるようなモノとも違う。
だから僕自信は、自分が「愛情不足」だと感じたような経験って一回もないんだけど、
(そもそも量的な尺度で捉えたことがないから不足感がわきようがない。)
とはいえ、今は「寂しい」と思っている子どもも多いですね。
(昔からですか?)
別に親が悪いわけでもなければ、
学校の先生が悪いわけでもない。
ただ、本人はそういう風に感じてしまっている。
だとしたら、そういう子たちを、少しでも「寂しい」から遠ざけてあげるために、
ピアノ教師という立場から、何ができるだろうか。
そんなことも、考える毎日です。
でもね、多分向けてあげるしかないんですよ。
愛情を向けて、向けて、向けまくる・・・受け取れるようになるまでね。
それでは、今日もごきげんな一日を♪
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◆本日の動画【糸】
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中島みゆきさんの素敵な一曲。
本当は歌詞も素晴らしいんだけど、
ピアノソロ版にて。
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野口幸太プロフィール♪
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歌が好きで、出かけ先の飲食店で有線がかかるとmyマイクを取り出して熱唱するような幼児だったとのこと。(お気に入りの歌は「氷雨」)
幼稚園の先生がピアノの弾く様子を真似し始めたのがピアノとの出会い。
その十数年後、武蔵野音楽大学、大学院でピアノを専攻する。
20代そこそこのキャリアで運良く、世界的プリマドンナ、E.オブラスツォワ氏の伴奏者として共演させて頂いたり、同志で立ち上げたオペラグループ「labo opera絨毯座」の公演が、「サントリー音楽財団(現芸術財団)第8回佐治敬三賞」を受賞するなど、運の良いキャリア経験を積むことができた。
「音楽で人に役に立つこと」を信条に、ピアニスト、音楽教育家、音楽イベンターとして活動を行なっていつつ、
横浜市港北区日吉・綱島地区でピアノ教室を主宰している。
▶︎野口幸太ピアノ教室の概要はこちらから。
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・発達障害の診断をもつ子へのレッスン、オンラインレッスンにも対応。