おはようございます。
音楽家の野口幸太です。
僕の仕事の大きな柱のひとつあるピアノ教室ですが、
ピアノ教師として色々な生徒さんたちと接していると、
生徒さんの数だけ、人の個性というものを見せられます。
弾こうとしている曲は同じでも、
そこにたどり着くまでの道程が全然違う。
ときどき、同じような道をいく人もいるけれど、
歩く速度、歩き方、道幅のどの辺りを歩くかなどなど、
細かく見れば見るほど、人それぞれに歩き方、速さ、見ているもの、聞いている音が違うんだってことがよくわかってくる。
この事実が、ピアノ教師である僕に何を訴えてきているのかと言うと、
それが今日のブログタイトルの、
「課題を自分で設定するな。」です。
最近では、僕はレッスンの流れを予め計画しておく。
ということを、まずしなくなりました。
つまり教師としての課題を予め設定しないということです。
理由は「結局、無駄になってしまうから」です。
僕が僕の視野で見えていて、想定できる範囲のことなんてたかが知れていて、
今のその人(生徒)にとって本当に大事なことは、
僕が必死で作ったはずの枠の外側から突然ポーンと飛んでくる。
教える本人が、自分の枠の中に入り込んでいる状態だと、
それをキャッチすることは愚か、
ボールが飛んできたことを確認することすら出来なかったりもする。
想定外のところから飛んでくるボール(課題)、
それが野球ボールなのか、バスケボールなのか、
手にとってみなくちゃわからないこともある。
無事にキャッチ出来たとして、
それを相手が受け取りやすい玉として投げ返すことができるかどうか・・・。
教師側が予め設定した課題をこなしていくレッスンは、
相手(生徒)がどんなボールを返し得るかを、
予め想定した教師主導のキャッチボール。
逆から言えば、想定の範囲内で組み立てられたレッスンということです。
くれぐれも、どっちが良いか悪いかというジャッジ論をしているのではなく、
僕は相手(生徒)が主導のキャッチボールを楽しんでいる。
ってことです。
そんなことを繰り返しながら勝手に信頼関係が出来上がっていくんだと思います。
それでは今日も良い一日を♪
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◆本日の動画【君をのせて♪】
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子供からも大人からもリクエストされる数少ない曲のひとつです。
天空の城ラピュタ、いい映画ですよね♪
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野口幸太プロフィール♪
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歌が好きで、出かけ先の飲食店で有線がかかるとmyマイクを取り出して熱唱するような幼児だったとのこと。(お気に入りの歌は「氷雨」)
幼稚園の先生がピアノの弾く様子を真似し始めたのがピアノとの出会い。
その十数年後、武蔵野音楽大学、大学院でピアノを専攻する。
20代そこそこのキャリアで運良く、世界的プリマドンナ、E.オブラスツォワ氏の伴奏者として共演させて頂いたり、同志で立ち上げたオペラグループ「labo opera絨毯座」の公演が、「サントリー音楽財団(現芸術財団)第8回佐治敬三賞」を受賞するなど、運の良いキャリア経験を積むことができた。
「音楽で人に役に立つこと」を信条に、ピアニスト、音楽教育家、音楽イベンターとして活動を行なっていつつ、
横浜市港北区日吉・綱島地区でピアノ教室を主宰している。
▶︎野口幸太ピアノ教室の概要はこちらから。
【野口幸太ピアノ教室】【野口幸太ピアノ教室】
・発達障害の診断をもつ子へのレッスン、オンラインレッスンにも対応。