おはようございます。
音楽家の野口幸太です。
前に「資産とは自分が死んでもなお残るもの」という考えについて、
音楽教育と絡めて書いたことがありますが、
これは「資産」というものを割とワイドな視野、
或いは長期目線で考えたときのイメージです。
今回はもう少しポイントを絞って、
会計学的な意味での「資産」とはどういうことになるか、
これをググってみると、こんなひと言に集約されます。
「金銭・土地・建物・証券などの経済的価値の総称」(Wikipediaより)
現状の日本社会においては、
「お金そのもの、或いはお金に替えられるもの」と、
ザックリ理解しておいて、それほど見当違いにはならないと思います。
ただし、ここでもうひとつだけ知っておきたいことがあって、
それが、資産には大きく「有形資産」と「無形資産」の2つがある。
ということです。
有形資産とは、読んで字のごとく、
「形のある物」で、お金に替えられる価値があるものです。
家や土地もそうだし、
最近ではメルカリなんかがあるから、
僕が読まなくなった本を、お金を払ってでも欲しい。
という人がいれば、それも小さな資産と言っていいのかも。
もちろん、現金そのもの、金(きん)や銀だって資産です。
で、今後くるだろう不況に備えて、
土地や金・銀・プラチナを持っておけば安心と思う人も多いかと思います。
もちろん、それも一理あるのですが、
・・・でも例えばですよ?
いつどのタイミングで、課税率が変えらてしまうかはわからない。
という側面もあったりしますよね。
せっかく頑張って金(きん)を持っておいたのに、
莫大な税が課せられたせいで大損、、、
・・・こんな風に、有形資産には、
税が課せられやすいという側面があることも認識しておく方がいいかもしれません。
では、一方で「無形資産」とはどういうものかというと、
こちらも読んで字の如くで、形のない資産です。
例えば、僕はピアノを弾く技術、
ピアノを人に教えるための知識、
これをもってして、ピアノ教師という仕事をしてお金を稼いでいます。
これは僕自身の技術・知識という、形の無いモノが、
お金に替わっているので「無形資産」です。
でも実際は、ピアノ教師としてお金を得るために必要な能力はもっと沢山あって・・・
・人と会話する能力
・文字を読み意味を理解する能力
・文章を書く能力
・パソコンを操作する能力
・身体の健康
・心の健康
などなど・・・。
これらは全て、僕がピアノ教師としてお金を得るために必要なもの。
言い換えれば、「お金に替えられるもの」なので「資産」です。
そして、この部分に対してまで課税をされる・・・となるとしたら、
おそらくは、そこに至るまでに、かなり色んな予兆が段階的に起こるはずですから、
今のところは比較的安心しておいていいモノと思います。
▶︎ところで、先週末、こんなことがありました。
友人のソプラノ歌手原知恵子さんと、練馬のイタリアンに行ったのですが、
(io berro←イイお店だったから一度行ってみて♪)
カウンターの並びに座っていた初対面のお客さんが、
お仕事の関係でアフリカのタンザニアに住んでいたことがある。
ということで話が盛り上がりました。
僕はもちろんタンザニアに住んだこともなければ、行ったこともありません。
知っているのは国の名前だけで、
アフリカ大陸のどの位置にあって、
どのような国なのか全く知識がありません。
それなのにどうして、タンザニアトークで盛り上がったのかというと、
その人が住んでいた地域では「ズールー語」という言語が話されていた!
と教えてくれたからです。
それが僕のどの知識と結びついたかというと、
ミュージカルの「ライオンキング」です。
ミュージカルのオープニングで「サークルオブライフ」という歌が歌われるのですが、
その歌い出しの歌詞が、まさにズールー語なんですね。
そしてその歌を、僕は昨年度まで勤めていた小学校の子供達と歌っていたんです。
歌詞に書かれているズールー語の意味を調べたりして、
お手本の歌を子供達と聴きながら、
どう発音すれば「ズールー語っぽく?」歌えるかね〜〜なんて言って授業をしてたんです。
仕事というのは、人と人の繋がりで生まれていくもの。
これはもう間違いないわけで、もし万が一にでも、
この出会いがきっかけとなって、何かひとつ仕事が生まれたとしたら、
僕の「ズールー語経験」は、立派な資産になった。ということになります。
さて、僕のピアノ教室には様々な子が通ってきていますが、
たびたび言うように、僕は彼らがそう遠くない未来には、
自分で生計を立てていく人たちである。
という点を見据えたレッスンを心がけています。
例えば、今、生徒の一人に、将来、大手エアラインのパイロットになりたい。
という夢を持ち、今から行動を起こしている中学生がいます。
既に中国語は日常会話レベルまで喋れるようになっているし、英語もいける。
あとは、どこまでその夢を、よりリアルなモノとしてイメージできるかどうかの一点です。
そのために、彼が今練習をしている曲は、全日空のイメージソング「Another Sky」です。
もし、僕が採用する側だったとして、
どちらか一人を選ぶ!となった時、
「自社のテーマ曲をピアノで弾ける人」を選ぶだろうと思うからです。
国内外問わず、大手エアラインには、大体こういうイメージソングがあるので、
彼はこれから片っ端から、各エアラインのテーマ曲を練習していくことになるはずです。
もし、このことが彼自身の自信に繋がり、みごと自分の夢を叶えて、そこから収入を得ることが出来たとしたら、
ピアノを弾ける技術、弾いた経験は、文字通り【無形資産】になります。
子供達の未来を心から応援します。
今日も頑張ります。
では良い1日を♪
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◆本日の動画【Another Sky】
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本文中↑↑↑にはピアノソロ版の動画リンクを貼りましたが、
こちらはサックスとパーカッションのトリオ版。
サックス:野村亮太さん
パーカス:日比野慎也さん
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野口幸太プロフィール♪
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歌が好きで、出かけ先の飲食店で有線がかかるとmyマイクを取り出して熱唱するような幼児だったとのこと。(お気に入りの歌は「氷雨」)
幼稚園の先生がピアノの弾く様子を真似し始めたのがピアノとの出会い。
その十数年後、武蔵野音楽大学、大学院でピアノを専攻する。
20代そこそこのキャリアで運良く、世界的プリマドンナ、E.オブラスツォワ氏の伴奏者として共演させて頂いたり、同志で立ち上げたオペラグループ「labo opera絨毯座」の公演が、「サントリー音楽財団(現芸術財団)第8回佐治敬三賞」を受賞するなど、運の良いキャリア経験を積むことができた。
「音楽で人に役に立つこと」を信条に、ピアニスト、音楽教育家、音楽イベンターとして活動を行なっていつつ、
横浜市港北区日吉・綱島地区でピアノ教室を主宰している。
▶︎野口幸太ピアノ教室の概要はこちらから。
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・発達障害の診断をもつ子へのレッスン、オンラインレッスンにも対応。