こんにちは。ピアニストの野口幸太です。
趣味でサックスを習ってます(笑)
とはいえ、9月以降はかなり忙しい日々が続いていて、サックスの練習時間がなかなか取れず、、、
ブログの更新頻度も低めです。
SNSなどはちょこちょこと更新していますので、良かったら遊びに来てください♪
先日、コンクールの審査員をしたことをきっかけに、「音楽を評価すること」についてまとめてみました。
人の演奏を評価するということは、評価する側の「指針」もまた見られている。ということまで書いたかと思います。
ただ、この「指針」というものも
・こうしたい、ああしたい
・こうでなくてはいけない
・これはだめ
ということをあまりにも強固にし過ぎても良くないな〜と思ったので、この辺りをまとめられたらな。と思います。
突然のリクエスト!!
僕がやっているピアノ教室の生徒くんから、突然こう言われました。
「先生、“ホテルカリフォルニア”弾いて!」
・・・・
挨拶するより先に彼の口から出て来たこのセリフ。
よっぽど聞きたかったんでしょうね、ホテルカリフォルニアが。(笑)
残念ながら僕はよく知らない曲だったので、その場でyoutube検索。
とりあえず、サビの部分だけ聞き取ってパラっと弾いてちょっと盛り上がり、その楽しい雰囲気のままレッスンがスタートしました。
後から調べたところ、「ホテルカリフォルニア」は僕が生まれるちょっと前辺りに流行ったアメリカのロックだということを知り、今このブログ記事を書いているPCから流れている曲は「ホテル・カリフォルニア!」(笑)←どうやら僕もちょっと気に入ったっぽい。
まさか、この生徒くんが70年代のアメリカン・ロックがお気に入りで、それを僕にリクエストしてくるなんて予想もできませんでした。
そもそも、この彼よりも26歳も上の僕が知らない昔の曲を、彼が知っている。ということ自体、驚きでした。
ものごとって、自分の想像できる範疇のことを平気で飛び越えて目の前に起こってくるんだな。と、しみじみ思ったんですよね。
計画・指針はあくまで物差しとして
僕や僕と一緒に演奏をしてくれるプレイヤーの人たちは、演奏上の「決め事」をいかに最小限に抑えるか。ということを大事に思って取り組みます。
(例えば微妙なテンポの揺らぎだったりとか、歌だったら「息継ぎ(ブレス)の箇所とか)
というか、人間にはやっぱり衝動ってのがあって、その日その時にふと出てきたものが、明日の夜も同じように出て来るとは限らないからです。
決め事として、コントロールしようとすると、かえって硬くなって狙ってたものよりも小ちゃな効果しか得られなかったりする。
人間が自分でコントロールできるものって、たかが知れてるんだよな。って、思います。
■ある敏腕経営者の著書にて、、、
経営計画を練ることは大事。
ただし、それはあくまで「物差し」として大事なんだ。
というようなことを読んだことがあります。
つまり、計画は計画通りにいかせるために必要なのではなく、実際に起こった結果と照らし合わせ、調整をするための道具として利用するものなんだ。という主旨の文章でした。
つまり、これだけ多くの実績を残している人でも、未来に何が起こり、それがどう会社や個人に影響するかなんて予測はできないものなんですね。
あっ!!違うか!!
何が起こるか予測できるものではないことを熟知しているからこそ、多くの実績を残せるのかも!?
価値あるものを見出すために
クラシック音楽や、音楽大学の世界って、やっぱりちょっと閉鎖的な世界になりがちです。
明確な答えのない世界の中を、拘りをもって探検し続ける音楽家にとって、いちいち外の世界になんか構っている余裕はない。とも言えるかもしれません。
ただ、その拘りが時々メンドウで、「こうでありたい」と思っているうちはまだいいのですが、「これ以外は認められない!」となり始めた辺りからは危険ゾーンです。
僕自身は、それで随分と自分の世界を狭めていった時期があったんだな。と、今ならわかります。
「こうだ!」と決め込み過ぎてしまうと、そこしか見えなくなり、それしか受け取れなくなる。
きっと僕自身も、色々な場面で色々なものを取り逃がしてしまっていたんだろうな。と思います。
もしかしたら今だって・・・。
■2018年問題という時期を迎えた今、音楽大学をはじめ、音楽教育というもの全般について、大きく見直しをしていけるチャンスの時なのだろうと僕は感じています。
音楽ができることって、もっといっぱいあるはず。
今までの価値観では発見できなかったこと、まったく考えもしなかったことがパンッ!!と目の前に飛び込んできた時に、それを価値あるものとして見出せるかどうか。
それは、たかが僕なんかが想像できる範疇のものをグン!と飛び越えているものかもしれない。
それを見つけるには、今までの拘りは拘りとして一旦置いといて、「予測もしない、計画もしない、なんでもOK!!」ってところに、思い切ってメーターを振り切ってみることなんだろうな。
ちょっと怖いことだけど。
■ちなみに、僕がサックスを習い始めた理由はひとことで「楽しそうだから」です。
でも、ちょっと前の僕だったら「楽しそう」だけで、20万円以上の楽器を買って、習いに行くということはしなかったはずです。
ましてや音大生時代にこれをやっていたら、僕は破門にされていたかもしれません。
【理由】
・練習する時間が満足に取れなさそう
・サックス練習してる暇があったらピアノをさらいなさい
・移調楽器だから、音感が狂うかもしれない(サックスは楽譜に書かれている音と実際の音が違う楽器。)
ちょっと前の僕にとっては、どれも正当で賢明な理由でした。
でも、今の僕からすればどれもバカバカしい理由だったなって思うんです。
・練習できなかろうが吹いてみたいんだろ?
・ピアノの練習時間を削ろうが吹いてみたいんだろ?
・音感が狂うかもしれないけど吹いてみたいんだろ?
どれもイエスじゃん!!ってね(笑)
そして今、僕がサックスを始めたことが、思いもよらぬ仕事に繋がり始めたり、おもしろい出会いに繋がったりし始めてる。
確実に僕の世界観を広げてくれている。
それは、ちょっと前の僕の計画や指針にはなかったことでした。
そして、それを頑固に持ち続けていたとしたら、今のこの流れは起こっていなかったんだろうな。と思うわけです。
10月27日(土)17時 〜「グラマラス・ナイト」
https://www.instagram.com/p/BonJt_tB5UH/?hl=ja&taken-by=kota.nog
GLAMOROUS NIGHT pre
2018年10月27日(土)17時開演
会場:STATION STUDIO HATAGAYA
【出演】
歌:舟橋千尋、前田めぐみ、鈴木俊介、井出壮志朗、
ピアノ:織井香衣、谷川瑠美、野口幸太
音楽監督:横山修司
ステージング・ディレクター:清水龍之介
会場 :STATION STUDIO HATAGAYA
主催:GLAMOROUS NIGHT project
オモシロ楽器「カズー」の練習日記
アフリカ発祥のオモシロ楽器「カズー」の練習風景を動画にまとめてみました。
僕的には、遊びでもあり研究でもあります!!
野口幸太ピアノ教室 新規のレッスンを一旦締め切ります
(2018年9月7日現在)
日吉・綱島地区のピアノ教室です。
現在のところ、レッスン可能な人数が上限に達したため、一旦クローズいたします。
募集状況については、随時ブログ上にてご案内をいたします。
▼当教室のレッスンスケジュールは、「毎週◯曜日◯時」という固定制ではなく、毎月ごとに講師と生徒さんの都合が合う日時を設定しております。
(レッスンのご予約はインターネットの予約システムを利用しています。)
その他詳細につきましては、ピアノ教室のページをご確認の上、お問い合わせフォームからご連絡ください。