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2018.6.26ブログ

変ホ長調の呪縛


時々コンサートなどの本番で、ピアノを弾きながら歌うことがあります。
間も無く本番を迎える幼児向けコンサート(一般非公開)でも数曲ほどバックコーラスとして歌わせてもらうのですが、その中の「ドレミの歌」で少々苦戦をしています。
日本では「ドはドーナツのド・・・」の歌詞でお馴染みの名曲ですが、階名で歌うと「ドーレミードミードーミー」ですね。
中間部の「ドミミーミソソーレファファー」の部分も歌ったことのある方は多いと思います。
ですがこの曲、実は「サウンドオブミュージック」の中でジュリーアンドリュースが歌っているのは変ロ長調。
つまり、実際の音は「ドはドーナツのド」=「シードレーシレーシレー(シは♭)」なんです。

音感には大雑把に二分して、「移動ド」と「固定ド」というのがあり、前者の人たちはジュリーの歌を聞いても「ドの音」から始まる歌として認識します。
ところが後者の人たちは、ジュリーが歌う実際の音(実音)を強く認識するので、「シ♭の音」から始まる歌として認識し、これを「ドーレミードミードミー」なんて無理やり歌おうものならちょっとしたパニックが起こるのです。
つまり、両者の音感の違いは文字通り「ド」の音の高さを移動させて認識できる音感と、固定させて認識できる音感の違い。と言うわけです。

僕の場合は「固定ド」の音感保持者なので後者です。
従ってジュリーの調(キー)でドレミの歌を歌おうとすると、ちょっとしたパニックが生じます。
だって、「ドはドーナツのド」と言っておきながら、実際に出している音は「しあわせの“シ”♭」なわけですから、なんとも落ち着きの悪い感じになるんです。

ジュリーは「ドレミの歌」を変ロ長調で歌っていますが、今僕が練習しているキーは変ホ長調。
「ミの♭」を「ド」として歌うキーです。
手元の鍵盤は「ミファソラシドレミ(ミ・ラ・シは♭)」と弾き、耳でもその通りの音で認識しておきながら、口ではこれを「ドレミファソラシド」と歌わなくてはらないため、常にプチパニックです。(笑)


考えてみれば、僕が今専門楽器以外でハマっているサックスも移調楽器と呼ばれ、楽譜上に書かれている音と実際に出る音が異なる楽器です。
アルトサックスの場合は「ドレミファソラシド」の指使いをすると「ミファソラシドレミ(ミ・ラ・シは♭)」という変ホ長調の音が鳴る。
正に僕が今苦戦している「ドレミの歌」と同じ変ホ長調!!

ドレミの歌の方は「ミ♭」と書かれている音を「ド」と歌う。
サックスの方は「ド」と書かれている音は「ミ♭」と鳴る。

そんな具合にダブルで変ホ長調の呪縛にかかっている今日この頃です。
でも、声を出すっていうのもなかなか気持ちがいいものです。
僕はそもそも3歳の頃から演歌を歌って育ってきた人間ですから、歌うことは好きなんですね。
そんなコンサートの本番までもあと数日を切りました。
たのしみです♪